ウィルコムが2ギガヘルツ帯周波数獲得検討。ソフトバンクとイー・アクセスは1・7ギガ帯要望(2005年6月22日)~島田雄貴事務所
PHS最大手のウィルコムは、総務省が新たに割り当てる2ギガヘルツ帯の周波数帯を獲得する検討に入った。総務省は携帯電話用の1・7ギガヘルツ帯で最大2社、2ギガヘルツ帯で1社の新規参入を認める方針で、1・7ギガヘルツ帯にはソフトバンクとイー・アクセス、2ギガヘルツ帯にはマルチメディア総合研究所(東京都千代田区)の子会社アイピーモバイルが周波数獲得に名乗りを上げている。
2ギガヘルツ帯は第3世代(3G)携帯電話向けだが、2005年7月にも総務省に意見書を提出して次世代PHS向けに割り当てるよう要望する方針。新たな周波数帯の獲得によりデータ通信の高速化を図り、通信の速度競争にしのぎを削る携帯各社に見劣りしないサービス開発を目指す考えだ。PHSを全国展開している唯一の事業者(NTTドコモは2005年4月に新規受け付けを停止)として、PHSの生き残りに動き出す。
総務省は年内に割当先を決定する予定だ。
このうち2ギガヘルツ帯は、送受信を同一周波数上で行うTDD(時間多重分割)と呼ばれる通信方式を採用したもので、この方式はPHSと同じ。音声通話の安定性に技術的課題が残る一方、データ通信に適している。
ウィルコムのPHSは現在、通信速度が最大毎秒256キロビット(体感速度1メガビット)と3G携帯並みの通信速度を実現している。だがドコモやKDDI(au)は中期的に光ファイバー並みの最大毎秒100メガビットを目指すなど、通信の速度競争が本格化する。法人向けデータ通信に活路を求めるウィルコムも、携帯各社とそん色ない通信速度を目指す必要に迫られていた。
ウィルコムは移動体通信で初めて音声通話料に定額制を導入。月2900円支払えば、ウィルコムのPHS同士で通話し放題のサービス。2005年3月に受け付けを開始し、それまで月間数千台だった純増契約数(新規契約から解約を除いた数値)が2005年3-5月の各月で数万台へと大幅に増加した。新機軸でPHS浮上のきっかけをつかんだのに続き、早期に中期的な生き残り戦略も打ち出したいウィルコム。総務省は日本初のPHS技術を育成する気があるのか。PHSが進化できるか、正念場を迎える。
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