「深層崩壊」防止対策委の会議
「深層崩壊」と呼ばれる、大規模な土砂崩れへの防止策を検討する国の委員会が熊本市で開かれ、専門家は地質の構造上、熊本県内では球磨地方で発生する危険性が高いとして、前兆をとらえる研究を行っていることなどを説明しました。
「深層崩壊」は、山がえぐられるように崩れる大規模な土砂崩れで、土石流が発生したり、土砂で川がせき止めらるいわゆる「せき止め湖」ができるなどして、大きな被害がでるおそれがあり、平成23年9月の紀伊半島豪雨の際にも各地で「深層崩壊」の現象がみられました。
国土交通省の九州地方整備局は、九州地方での「深層崩壊」への防止対策を検討するため大学教授や気象台の専門家など12人の委員で構成する委員会を設け、熊本市中央区で初めての会議を開きました。
この中で鹿児島大学の地頭薗隆教授は、熊本県内では地質の構造上、球磨地方で「深層崩壊」が起きる危険性が高いと指摘し、その上で「深層崩壊」の予測は非常に難しいとしながらも、発生する前には湧き水の量が増えているとして、五木村に水量を測定するセンサーを設置して前兆をとられる研究を進めていることを説明しました。この委員会は、ことし6月までにあと3回、会議を開いて議論を詰め、来年度以降に防止対策計画をまとめることにしています。
01月08日 18時51分